地震がきても耐えれれるようにしたい、地震に強い家にしようと思う、まずは耐震診断を行う必要があります。
勿論耐震診断は無料ではありません。市の補助金を使えたら自己負担0円か5,000円ほどは必要ですので、何が分かるのか分からないような調査をお願いしたくないという気持ちもあるでしょう。
ここでは耐震診断をすると何が分かるのかということを説明していきます。
あなたのお悩み
- 耐震診断は何をするの?
- 耐震診断で何がわかるの?
家が持っている力を計算するのが耐震診断
耐震リフォームを行う場合、「地震に耐えられる家の力」を計算して、その力を出せるように補強していきます。人間で例えるなら筋力トレーニングのようなものです。
「体脂肪率を12%にしよう」、「体重を65kgまで落とそう」というのは最終目標であり、その目標に到達するためにはまず現状を把握する必要があります。ダイエットする場合でも体重、体脂肪率、代謝量等を把握しますよね。
耐震リフォームを行う場合も同じく、まずは耐震診断を行って現状を把握する必要があります。耐震診断を行えば「今現在の家が持っている力」が分かります。現在の持っている力が分かれば、計算をしてどうすれば地震に耐えられるかがわかります。
何事もまず今の状態を把握する必要があり、耐震リフォームを行うのであれば必ず初めに耐震診断を行わなければなりません。
- 耐震リフォームを行う場合、必ず耐震診断を行う必要がある。
- まずは耐震診断で現状の持っている力を把握する
耐震診断で他に何がわかるの?
耐震診断では「今現在の家が持っている力」が分かり、設計にて「大地震に耐える為に必要な力」が分かります。
その他には「家の揺れ方」「家の劣化具合」「家の弱い箇所、強い箇所」が分かります。
「家の揺れ方」が分かれば家具の配置計画を見直すこともできます。寝室のタンスの向きを改善するだけでも家具に殺される確率を軽減することができます。
耐震診断では「家の劣化具合」も調査します。床下の調査で腐っている箇所が無いか、雨漏りしていそうな箇所がないか、下地がブヨブヨしている箇所は無いかなどが分かります。劣化具合が分かると、たとえ耐震リフォームをしない場合であっても、住宅の寿命を延ばすために必要な修繕工事が分かりますよね。そのような家の状態も分かるのが耐震診断です。
「家の弱い箇所、強い箇所が分かるということは、地震が起きたらその部屋に逃げればいいのか」と思われるかもしれませんが、シェルターのようにそこまで強くありませんので、そのような「避難場所がわかる」という意味ではありません。
地震は家の弱いところ、弱点を狙って襲ってきます。土台が腐っている、基礎がひび割れている、柱が途中で切れている等の弱点があれば、たとえ耐震補強工事を行っても家が壊れる可能性は高いのです。
耐震リフォームをしないにせよ、最低限家の弱点は克服しておけばそれなりの地震には耐えることができます。弱点があれば壊れやすくなります。そのような弱点も耐震診断で分かります。
- 耐震診断では家の揺れ方、家の劣化具合、家の弱点が分かる
- 重大な劣化がある場合は、積極的に直しましょう
耐震診断でリフォーム費用も分かる
耐震リフォーム費用を計算するためには、耐震リフォーム設計を行う必要があります。しかし、耐震リフォーム設計といっても無料ではなく、数十万円は必要です。
市の補助金もありますが、耐震リフォーム設計を行わないと補助金を受け取ることはできません。しかし、耐震リフォームをするかどうか分からない、リフォーム費用を知るために設計の申請を行って、自己負担数十万円を支払う方はいらっしゃるのでしょうか。皆無に等しいでしょうね。
弊社ではよく設計の申請の前に簡易設計を行って、耐震診断の結果をお知らせすると同時に設計の内容とリフォーム費用を提示するようにしています。そうすることで予算とリフォーム費用と相談して設計に進むか辞めるかの判断をすることができますよね。
大概の設計事務所に依頼すると、耐震診断を行うだけでは耐震リフォーム費用までは分かりません。寧ろ耐震診断と簡易設計だけでリフォーム費用が分からない業者に依頼すると、無駄な費用が発生するので依頼しないようにしてください。
ということで耐震診断では一般的に「家の強さ」だけが分かると思われていますが、他にも色々分かることがありますので、住宅を長持ちさせようと考えている方は、一度耐震診断を依頼してみてもいいかもしれません。
- 簡易設計であれば費用がかからないので、耐震診断後に簡易設計をお願いしましょう。
- 耐震診断を行って、耐震リフォーム費用も分かる業者に依頼しましょう