あなたの家に「台風被害の保険金申請をしましょう」という訪問販売が来たり、電話がかかって来たことはないでしょうか。

「当社であれば釘の浮き一本から申請でき、100万円以上の保険金を下ろした実績があります。調査は無料なので一度調査しませんか?」

このような口述で近寄ってくることが多いですよね。

「保険金の使い道は自由です」「高額で下ろします。ただし成功報酬として40%いただいています。」

このような流れで説明を受けます。この美味しい話に即契約をする方もいれば、一度自分で調べて決断する方もいます。

インターネットで調べる方は恐らく「火災保険 申請代行 成功報酬」や「火災保険 申請代行 詐欺」、「台風被害 火災保険 詐欺」など、ネガティブな検索をしているのではないでしょうか。正にこのブログをご覧のあなたです。

あなたにとってメリットしかない話は疑わしいので、マイナス部分、デメリット部分を調べたくなるのは当たり前です。私だって初めは疑いから入ってしまいます。

しかし、あなたが目にする情報は、ほんの一部を大袈裟に取り上げているものであることを、分かっておいて下さい。

ここでは、台風被害の損害保険金の申請における詐欺となる場合と詐欺とならない場合、あなたの護身術を説明していきます。

あなたのお悩み
  1. インターネットで書かれている火災保険詐欺の情報は本当なの?
  2. 保険金詐欺の共犯にはなりたくない
  3. 保険金を使ってリフォームしたいのですが、なんだか分からないから不安
  4. できることなら安全に大金を手にしたい(というスケベ心が…)

火災保険申請代行サービス業者の正体

 火災保険申請代行サービス業者は訪問販売やテレアポ業者に多くいます。さて、5年前10年前にあなたの家に同じような業者が訪れたでしょうか?電話がかかって来たでしょうか?

実は火災保険申請代行業者は2018に発生した大阪北部地震や、関西を襲った台風21号を機に設立した業者が多いのです。彼らは訪問販売やテレアポで一年で数十億の利益を出しました。

火災保険申請代行は完全成功報酬で、下ろした保険金の40%(相場)を支払う必要がありますが、それなりに高額で保険金を下ろすノウハウは持っています。

ただ、話を聞くと「高額で保険金を下ろせる」「保険金の使い道は自由」「成功報酬として40%貰う」「契約後のキャンセル料は40%」などと、話を進めていくと不安な話が飛び込んできます。

キャンセル料が40%⁉︎何を基準にして40%なんだ、と。

報酬の40%とキャンセル料40%と聞いて、なんだか不安だなと思わない人はいないと思います。そりゃインターネットで検索しますよね。

そして火災保険申請代行 詐欺などと検索してクーリングオフ制度を利用してキャンセルする人も1割程います。

ここからは裏話になります。

申請代行サービス業者はミドルリスクハイリターンです。リスクは業者によって変わります。そして保険金詐欺の行為が横行しているのは確かです。

そのことはこの後に説明していきます。

ここがポイント

  • 大阪北部地震と台風21号がきっかけで火災保険金代行業者が増えた。
  • 火災保険申請代行サービス業者に依頼することは、業者によるがミドルリスクハイリターン

火災保険申請代行サービス業者に依頼すると詐欺リスクはある

さて、火災保険申請代行サービス業者に依頼することはミドルリスクハイリターンということは説明しました。ここで話は逸れますが、そもそも火災保険の申請を“代行”すること自体禁止されているので、実際はは申請“サポート”業者と呼びます。分かりやすく申請代行業者として説明していきます。

まず、ハイリターンという面から説明していきます。火災保険申請代行業者に依頼すると、成功報酬の40%を支払っても手元には60%の保険金が残ります。

一般的なリフォーム会社に火災保険の申請を依頼すると、例えば通常では30万円かかる修理費用が、火災保険を使うとなると50万円や190万円になったりします。なぜなら、あなたは一切お金を支払う必要がなく、保険から修理費用が出るからです。

一方、火災保険申請代行業者に依頼すると180万円で申請します。40%を支払ったとしても、残り60%×180万=108万円があなたの手元に残ります。

108万円を元手に、あなたは30万円で修理できる業者を探せば、最終的にあなたの手元には78万円が残ります。これがハイリターンの理由です。しかし、あまり火災保険のことを知らないような、利益だけを追従している業者はリスクがあります。それは、あなたが今まで散々インターネットで見てきた火災保険金詐欺に関することです。

インターネットでよく書かれている詐欺の理由として、“経年劣化”や“被災日の詐称”があります。これらのように、火災保険の損害保険金申において、請保険金詐欺になる場合とならない場合を、次の章で一つ一つ説明してきます。

ここがポイント

  • 火災保険申請代行業者に依頼すると、報酬で40%~50%支払う必要があるが、手元にお金が多く残る場合がある。

火災保険金詐欺になる場合とならない場合

他のサイトやヤフー知恵袋でも火災保険の保険金詐欺について沢山の情報が載っています。「火災保険 リフォーム 詐欺」「火災保険 申請代行 詐欺」等と検索するとブラックな情報しか載っていませんが、その一部の情報だけで「火災保険リフォーム=詐欺」「火災保険申請代行業者=詐欺」だと決めつけていませんか?10ある情報のうち、1だけを見て詐欺だと判断することは非常に勿体ないことです。

情報を整理するために、火災保険の損害保険金申請について、詐欺になる場合とならない場合をおさらいしましょう。

被災日を改ざんすると火災保険金詐欺になる

火災保険会社に台風被害の損害保険金を請求する場合、工務店などが作成した修理見積と写真等の書類が必要です。それらの書類と保険会社から送られてくる請求書を返送するだけでOKです。

請求書には被災日を記入する欄がありますが、この被災日を改ざんすると詐欺になります。1日2日ズレただけで詐欺になるということではなく、5年前の破損を2年前の台風被害が原因だとして申請すると詐欺になります。損害保険金の請求は保険法で3年と定められています。

火災保険申請代行業者の中には、住宅で破損している箇所を全て見積もりに算入して保険金申請をする業者がいますので、明らかに3年以内の被害ではない箇所が見積もり等に含まれている場合は、削除してもらうようにしてください。

単なる劣化を保険金申請すると詐欺になる

単なる劣化を保険金申請すると詐欺になることは他のサイトでも沢山かかれています。単なる劣化といってもどのような劣化なのかを説明していきます。

悪質な火災保険申請代行業者や工務店がよく訪問販売で説明するのが、「外壁に傷が付いているの」「雨どいが垂れている、曲がっている」「瓦が浮いている」ということです。

“外壁の傷”は台風被害の損害保険金を請求できますが、あくまでも台風被害で受けた傷に限ります。保証範囲によっては自転車や車で付けた傷も保険対象になります。風災のみに限って言えば、隣地から何かが飛んできて擦り傷が入った、凹んだというような傷であれば申請は可能です。

“雨樋が垂れている”ということはあり得ません。外れてぶら下がっている状態であったり、曲がっている状態であれば申請は可能ですが、軒樋の中央付近が垂れていたり、蛇行しているだけでは台風被害として認められません。垂れたり蛇行している原因としては紫外線によるものや、粉じんが溜まって垂れている、多くは樋受け金物の取付間隔が広いことが原因です。殆どなので、単なる劣化となります。

他にも塗装の剥がれや漆喰の剥がれ等、様々な劣化がありますので、工務店や火災保険申請代行業者に単なる劣化を申請させないようにしてくださいね。

わざと壊すことは詐欺になる

これは言うまでもありません。わざと壊して多額の保険金申請をする、立派な保険金詐欺です。

報酬制だから調査業者が詐欺的になる?

保険金詐欺になるケースは上記のとおり、「被災日を改ざんすること」「単なる劣化を申請すること」「わざと壊すこと」です。火災保険申請代行業者は報酬として下した保険金の40%を売り上げにすることができます。ですので、保険金は多い方が良いに決まっていますし、調査をするお客様が多い方が良いに決まっています。

火災保険申請代行業者の訪問販売では嘘八百を並べて調査をしようとします。雨どいが垂れているので保険金請求できる…瓦が浮いているので保険金請求できる…微々たるものでも見つけて、調査させようとします。火災保険申請代行業者の営業マンは住宅のことは全く分かっていないことが多いので、台風被害なのか劣化なのか判断できません。

判断ができないので、調査は工務店や職人に依頼します。この工務店や職人も「1件当たり調査費〇〇円」ではなく、「下りた保険金の5%」などの歩合制になっています。そのため、あまり火災保険に詳しくない職人や工務店が調査をすると、単なる劣化でも含めて申請してしまうのです。だって保険金が高い方がいいのですから…。このように、調査をする人間も無知な人が多いことから、あなたも保険金詐欺に巻き込まれることがあります。

保険金を請求する際に出す見積もりは火災保険申請代行業者の名前ではなく、工務店の名前で出します。つまり保険金詐欺として罰せられるのは工務店、職人です。代行業者は被害を受けませんので、工務店に「これも見積もりに入れてください」「もう少し単価を上げてください」などと指示したりします。罰せられない側としてはやりたい放題ですよね。

あなたができることは、契約をする際には、どの範囲をどのように調査をして、どのような見積もりを作るのか、単なる劣化は申請するのかどうかなどを聞いてください。そして見積もり書と報告書が来たら、入念にチェックを行い、劣化部分の修理が含まれていないか確認するようにしてください

水増し請求、高額請求は詐欺?

保険金詐欺と聞くと、保険金を高額で請求したり、嘘をついて保険金を下すイメージがありますよね。もちろん嘘をつくのは立派な詐欺ですよ。しかし、保険金の高額請求は詐欺にはならないし、違法でもありません

他のブログにも書きましたが、重要なので再度書きます。

例えば原価が20万円の修理工事があったとします。職人に直接依頼すれば20万円で修理することができます。これがリフォーム会社に修理を依頼すると、リフォーム会社は職人に発注しますので、利益率として約35%上乗せされ、30万円という見積もりになります。大手リフォーム会社となれば、工務店やリフォーム会社に一式請負させ、更に利益率で40%程取りますので46万円という見積もりになります(実際はもう少し安いが…)。

どこに修理を依頼するかによって20万円~46万円の差が開くことは分かりますよね。原価が20万円の修理を大手に頼んで46万円の保険金を下ろすことは詐欺なのでしょうか?違いますよね。一般的な一軒家では足場組建ては20万円程ですが、40万円、50万円で保険金申請すると詐欺なのでしょうか?違いますよね。安い業者と高い業者がおり、必ずしも相場で保険金申請する必要な無いのです。

火災保険申請代行業者に依頼すると、なぜ手元にお金が残るのか、それは原価が20万円の修理工事でも、上記の通り正当に100万円で請求するからです。40%の報酬を支払ってもあなたには60万円残ります。これを使って30万円で工務店に修理をしてもらえば、あなたの手元には最終的に30万円残ります。

と、この話を聞くと「そんなの詐欺だ!」「見積もりをしてもらった会社で修理しないといけない!」と思われるかもしれません。

保険金が下りたら、その保険金を使って必ずしも修理をしないという規定はありません。どこの会社で見積もりを取って、どこの会社に修理を依頼しても構いません。修理をせずに車を購入しても誰からも咎められません。

「火災保険を使って0円でリフォーム」というのも、しっかりと合法的に保険金申請をすれば可能なのです

このような美味しい話を聞くと、疑ってしまい、安心できる地元の工務店やリフォーム会社に依頼する人が沢山いらっしゃいます。しかし、よく聞いてくださいね。火災保険申請代行業者よりも、地元のリフォーム会社や工務店、職人の方が最も詐欺に近いのですよ(詐欺ではありません)。

火災保険申請代行業者に依頼すれば、あなたは保険金の60%を手にすることができます。残りの使い道は自由です。しかし、工務店に見積りを依頼した場合、下りた保険金は全て工務店に持っていかれます。火災保険の申請だけ手伝って、修理をしないという工務店はいません。必ず工事すること前提で調査・見積もりをします。

工務店やリフォーム会社に依頼した場合、原価が20万円であっても火災保険適用の修理となれば100万円で見積もりすることも当たり前のようにあります。80万円がまるまる工務店の利益になり、あなたの手元には1円も残らないことが多いのです。地元のリフォーム会社も同じです。通常よりも少し高く見積もりを作って、全て自社の利益にします

勿論このような水増し見積もりは詐欺でも違法でもありません。そして、工務店やリフォーム会社は修理を依頼された箇所以外の調査はしないことが殆どです。その為、単なる劣化を申請することは殆どありませんので、保険金詐欺になるリスクは低いのです。「0円で修理してくれたらいい」と言う方はリフォーム会社に依頼してもいいかもしれません。

ここがポイント

  • 水増し請求は詐欺でも違法でもない
  • 火災保険適用する場合、工務店やリフォーム会社に依頼すると手元にお金が残らない
  • 工務店やリフォーム会社に火災保険の見積もりを依頼することはローリスクノーリターン

保険金高額請求する場合の注意点

保険金を請求した後は、修理するか修理しないかは自由です。しかし、修理をしておかないと、再度台風被害を受けた場合、同じ個所の被害の保険金申請はできなくなります。

保険会社はあくまでも「見積もり通りに修理するための保険金」として出しますので、波板張替えの保険金を請求したなら、波板を張り替えておかないと再度被害を受けた場合、申請はできません。

このことを踏まえると、屋根の修理で保険金を高額請求する申請代行業者・お客様がいますが、今後のことも考えたうえで申請するようにしてくださいね。例えば瓦の破損状況次第ですが、瓦の差し替えでいける修理を全面葺き替えとして500~800万円で保険金を下す業者がいます。しかし、金属屋根葺き替えで見積もりを出したにもかかわらず、瓦の差し替えだけの修理をしたとします。次回台風が来た時に同じように瓦が吹き飛んでしまったとしても、この場合は保険金は下りません。保険会社からすると「金属屋根葺き替えで保険金下しているのだから、吹き替えていないあなたが悪いでしょ?」となるわけなのです。

保険金が欲しいからと言って「金属屋根葺き替えで見積もりしてください」というお客様も中にはいらっしゃいます。しかし、今後保険金が下りないというリスクも少しは考えて欲しいものです。

ここがポイント

  • 保険金を使って修理をする必要はないが、見積り通り修理をしておかないと再度申請することができない

自社の利益しか考えていない保険会社は詐欺にならないの?

今まで散々火災保険申請代行業者と工務店の詐欺について話してきました。個人的には保険会社が最も悪だと考えています。

保険料が高いお客様には保険金を多く下すことはご存じだと思いますが、過去に見積り以上の金額の保険金が振り込まれたというお客様がいらっしゃいます。保険会社曰く、余っているので余分目に支払っておきますとのことで、未だにこれだけは全く謎です。

保険料の安いお客様や火災保険に入って間もないお客様は、保険金の出し惜しみをされます。保険会社側の立場に立つと自社の利益を守るためには当たり前なのですが、お客様側に立つと、年数や保険料に関係なく、必要な保険金は下してほしいということになります。

2019年まではすんなり通っていた見積もりも、今年に入ってからは全体的に保険金出し惜しみが始まっているのか、保険金が下りにくくなっています。高額請求に対しては鑑定事務所が貫入し、保険金の減額がされます。

このようにお客様の保険料の状況や加入状況によって態度を変えるような保険会社が最も詐欺的だと思います。保険に加入して1年目であっても30年目であっても修理費用は変わらないのだから、保険金の額は同じにして欲しいものです。

そして何よりも、火災保険を活用できるということを周知していない保険会社はダメです。CMなどで宣伝している会社は良心的だなと感じます。保険会社(代理店)の担当者も、お得意様に関しては電話で「台風被害はありませんでしたか?もしあれば申請してくださいね」と一報をいれるのですが、一般的な加入条件の方は何も周知しませんよね。この差は何なのでしょう。自社の利益しか考えていないとしか考えられないですよね。

ここがポイント

  • お客様の保険の加入状況によって態度を変える保険会社がもっとも詐欺的

まとめ

あなたにとって悪はどの業者で善はどの業者だったでしょうか。色々と裏情報を書いたので返って混乱させてしまったかもしれません。

火災保険詐欺になる場合は何度も言いますが、被災日の改ざん、単なる劣化を申請、わざと壊すの3点です。高額請求しようが、どこの業者で見積もりを取ろうが、修理をしようがしまいがは勝手です。本質はこれだけです。報酬で40%支払って60%を受け取るのが詐欺ではなく、高額請求するのが詐欺でもなく、修理をしないのが詐欺ではありません。このことを頭の中に入れておいてください。


 関西などで台風被害調査をするなら当社にお任せください。

調査費無料、調査後のキャンセルOKなのでお気軽にお問合せください。

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